【出羽国秋田郡南比内二井田村一関家文書】
識別記号 ac1949013
資料記号 24M 25D
標題 出羽国秋田郡南比内二井田村一関家文書
年代 1656年~1880年
主年代 江戸後
年代注記 1656(明暦2)年-1880(明治13)年
記述レベル fonds
書架延長/数量 14m/4859点
物的状態注記 4859点;マイクロフィルムを含む。;数量の内訳(『史料館所蔵史料目録』第34集)2160冊、2460通、109綴、65枚、49舗、1袋、1括、その他
出所・作成 一関家
履歴 一関氏は、陸奥国磐井郡一関から南比内大葛金山に移住した平左衛門(1720年・享保5年没)を元祖とし、二井田村に土着した家系である。二井田村は、秋田郡中の南比内に属し、この地方の親郷の一つで周辺の下川原村など12か村を寄郷として統括する位置付けがされていた。一関氏は、1783(天明3)年以降は、おおむね二井田村の肝煎として同村の村政の中心におり、またこの地方の各村と藩の郡村支配の接点となる諸務に当たっていた。また、大葛金山支配人荒谷家と姻戚関係にあった。 一関氏は、歴代、土地の集積を行い、1842(天保13)年の当高(貢納高の算定基礎)で262石8升7合の持高を有する地主であったほか、18世紀後半以降、米、大豆等の穀類や酒等の販売、金融活動に携わっていた。
(関係地)出羽国秋田郡南比内二井田村‐秋田県北秋田郡二井田村‐秋田県大館市二井田[現在]
(主題)肝煎
(役職等)肝煎
伝来 原蔵者から1949・50両年度にわたり、所蔵文書の一部の譲渡を受けた。その後、1980年度に原蔵者宅に残された関連文書の一部をマイクロフィルムによって収集した。
入手源 原蔵者
範囲と内容 一関家文書は、同家の私的文書と二井田村及び寄郷を含めて同村肝煎としての公的な機能による文書、さらには南比内全体にかかる公的な文書を含んでいるほか、大葛金山をはじめ近隣の鉱山との接触にかかる文書、例えば物成米の一部がそれらへの扶持米として納入することに関する文書が残っている。 『史料館所蔵史料目録』第34集には、これらを次の通りの構造をなすものとして、大項目に支配、二井田村・寄郷、貢租、林野、鉱山、交通、金融、一関家の8項目を建てて配列をしている。 このうち、一関家の公的な機能に関わる(1)支配では、諸役人合判、「黒印御定書」、巡見使・郡奉行・代官の巡見・廻村関係文書、(2)二井田村・寄郷では、検地帳、名寄帳などの土地関係・給地関係文書、人馬改書上、村役人の就退任、「御用日記」「御用控」、村郷入用、川普請、備荒、救恤、寺社、戸長役場関係文書、(3)貢租では毛見帳、「御指上高帳」をはじめ、物成諸役定法、毛見、減免、物成、諸役高帳、割付納入、皆済、廻米、払米、買米、運上、冥加、御用米金、人足関係など農民の諸負担にかかるものがある。(4)林野では「御立林書上帳控」「植立書上帳控」はじめ、林取調、植林、御留山、入会山、材木、漆木、炭焼関係文書、(5)鉱山では大葛・長間金山、小沢・真木沢銅山に関する文書など、(6)交通では諸役人通行による人馬触出、宿、渡船関係文書、(7)金融では「融通無尽帳」「米借用手形」などがある。一方、(8)一関家の私的な機能に関わるものでは、所持地の検地帳、野帳、田地証文、家訓、相続、同家の当座帳、通、貸借手形、屋敷普請関係、書状、旅行記、風聞書、俳諧、「近思録」など文芸関係のものがある。 なお、当館目録のほか、『大館市史編さん調査資料』第1集「一関家文書目録」(同編さん委員会、1971年)に本史料の目録が収録されている。また、一関家は、当館所蔵史料「出羽国秋田郡南比内大葛金山荒谷家文書」(25B 44F)の荒谷家とは、姻戚関係にあり、史料上も関係が深い。
評価選別等スケジュール
追加受入情報
整理方法
利用条件
使用条件
使用言語 Japanese
物的特徴及び技術要件
検索手段 『史料館所蔵史料目録』第34集(1981年)
原本の所在
利用可能な代替方式
関連資料 一関家所蔵文書(大館市)があり、当館でマイクロ収集している(F8004)。
出版物 『大館市史編さん調査資料』第8集「国立史料館蔵大館地方資料文書」(同編さん委員会、1973年)
注記 関連記事大藤修「維新と一豪農の家 ―出羽国秋田郡二井田村一関家の「家訓」の検討―」(『史料館報』35号、1981年) 『史料館報』34号(マイクロフィルム分)
収蔵名称 国文学研究資料館(歴史資料)

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