【大和国葛下郡高田村村嶋家旧蔵文書(三井高維収集文書のうち)】
識別記号 ac1949018.06
資料記号 24R(6)
標題 大和国葛下郡高田村村嶋家旧蔵文書(三井高維収集文書のうち)
年代 1791年~1871年
主年代 江戸後
年代注記 1791(寛政3)年(写)-1871(明治4)年
記述レベル collection
書架延長/数量 /85点
物的状態注記
出所・作成 村嶋家
履歴 本文書群は、大和国江戸注文繰綿買次問屋仲間の最後の行事を勤めたと思われる葛下郡高田村(現大和高田市)の村嶋家を原蔵者と推定されるものである。畿内のうちで、綿作が最も早期に展開したとされる大和国にあって、江戸への繰綿の買次を行った「江戸注文繰綿買次問屋仲間」の公認は明和4年である。同地には、それより先、宝暦6年に南都奈良において宇右衛門なる者が綿問屋の免許を受け、国内に当初2ヶ所、その後宝暦9年に3ヶ所を加える5ヶ所(十市郡内膳村・葛下郡有井村・木辻村之内五軒町・式下郡大木村・平群郡立野村)に出店を設け綿問屋を営んだが、「近年大和綿不繁盛ニて綿方一統衰微仕候」という状勢の明和4年に至って、綿問屋宇右衛門の出願により町在の綿商人13名が江戸買次問屋として組合、従来宇右衛門が上納してきた冥加銀2貫651匁の内、1貫200目を宇右衛門を通して上納することを条件に仲間としての公認を得たものであった。この仲間の成立は、所領関係の錯綜した大和国にあって、支配関係を超えて幕府の公認を得、奈良市中の綿問屋の下に組織化されたところに特色がある。もっとも、仲間公認以後、同仲間の組頭として、従来の5ヶ所の出店の営業を継続している綿問屋宇右衛門と買次問屋との間に、営業上どのような質的な相違があったのかは明白ではない。
(関係地)大和国葛下郡高田村‐奈良県大和高田市
(主題)問屋・行事
(役職等)問屋・行事
伝来 1949年度に旧三井文庫保管のものを譲渡。
入手源 旧三井文庫より譲渡。
範囲と内容 江戸注文繰綿買次問屋仲間史料。仲間権益侵犯に対抗するための訴訟事件や、仲間出荷の荷形の登録、品質の低下を取締る仲間内の規定など、生産地に密着した商人仲間の対応の状況、また嘉永の仲間再興時の在地の動静や都市問屋との交渉経過などを伝えている。なお、本史料は仲間史料以外のものとして、弘化3年村嶋長兵衛の繰綿仕切状、嘉永-万延年間の村嶋長三郎取組の為替手形数通、明治4年村嶋長兵衛・同善之助両名の歎願書を含む故に村島家旧蔵史料と推定した。
評価選別等スケジュール
追加受入情報
整理方法
利用条件
使用条件
使用言語 JAPANESE
物的特徴及び技術要件
検索手段 『史料館所蔵史料目録』第30集(1979年)
原本の所在
利用可能な代替方式
関連資料 村嶋家(大和高田市)には数百点の史料が現在も収蔵されているという。なお主要なものは、中村信二著『近世大和の商品流通』1967年の史料編に「綿取引史料」として翻刻されている。写本・扣書など当館所蔵分と重複する部分もあるが、本史料の欠を補うものである。三井高維収集文書(fond)の記述を参照。
出版物 村嶋家文書による和州買次問屋仲間に関しては、中村信二著『近世大和の商品流通』(1967年)、杣田善雄「和州繰綿買次問屋仲間の存在形態」(『日本史研究』160号)がある。また部分的には中井信彦『転換期幕藩制の研究』(1971年)に利用されている。
注記 目録での表記は、「大和国江戸注文繰綿買次問屋仲間史料」。
収蔵名称 国文学研究資料館(歴史資料)

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