【伊勢国松坂山城屋水谷家文書】
識別記号 ac1951017
資料記号 26Q
標題 伊勢国松坂山城屋水谷家文書
年代 1732年~1891年
主年代
年代注記 1732(享保17)年-1891(明治24)年
記述レベル fonds
書架延長/数量 .7m/341点
物的状態注記 341点(271通、42冊、15綴、13枚)
出所・作成 水谷家
履歴 本文書群は、京都新町三井高遂収集文書である。水谷家は江戸中期から和歌山藩三度飛脚問屋を勤めながら、江戸仕入方松坂御用所の御用達をも兼ねていた。これらの職務に関する史料は1842(天保13)年までで、その後幕末までの間の史料が全く欠けている。近代になり、郵便制度の成立によって飛脚は業務の一部がなくなる。明治政府は海運業を重視し、1870(明治3)年に半官半民のわが国最初の汽船会社である「廻漕会社」を設立、東京−大阪間に月3回の定期航路を開設するが僅か1年で廃業、翌1871(明治4)年に政府監督下に「廻漕取扱所」を設立するが、これも翌1872(明治5)年に解散し、「日本政府郵便蒸気船会社」を設立することになる。水谷家も「勢州松坂廻漕会社」を大口村に設立し、のち「東京廻漕会社出張所」となり営業を行っている。その後、内国通運会社松坂分社取扱人となる。一方で1873(明治6)年開業の松坂郵便局の取扱役を水谷家が拝命し、1886(明治19)年には局長になっている。したがって山城屋水谷家は、松阪地方の通運・郵便事業の先駆的役割を果たした。
(関係地)伊勢国飯高郡松坂本町‐度会県飯高郡松坂本町‐三重県飯高郡松坂町本町‐飯南郡松坂町本町‐松阪市本町[現在]
(主題)飛脚問屋‐藩御用達;廻漕業;郵便局取扱役‐局長
(役職等)飛脚問屋‐藩御用達;廻漕業;郵便局取扱役‐局長
伝来 1951年度に旧三井文庫保管のものを譲渡。
入手源 旧三井文庫
範囲と内容 水谷家文書は、その来歴から近世の(1)和歌山藩御用、(2)飛脚仲間、近代の(3)廻漕業、(4)松阪郵便局関係文書とで構成される。(1)は量的に最も多く、文書群全体の4分の3を占める。その内容は、a,御用金飛脚に関するもので、御用金飛脚請負手形(180通)が主で、江戸中屋敷、京都御用屋敷、大坂屋敷への郵送である。他に御用金賃銭・駄賃受取、人馬駄賃帳などがある。b,江戸仕入方松坂御用所の御用達では御用留と御用金銀出入帳がある。(2)飛脚仲間に関しては伊勢飛脚組合披露口上や江戸定飛脚問屋から取引仕法改申入などがある。近代では(3)運送業に関わって、a,廻漕会社の掟書、蒸気船購入、飛脚蒸気船会社加入、b,内国通運会社の御用留、会社規則、通運規則、里程・運賃銭表、c,駅伝営業人組合の規約などがある。(4)松坂郵便局での事務書類(郵便役所役儀拝命記録、郵便為替規則)で、開業以降1891(明治24)年までの記録がまとまっており、この地域における近代郵便制度の普及過程を具体的に伝えるものであろう。
評価選別等スケジュール
追加受入情報
整理方法
利用条件
使用条件
使用言語 JAPANESE
物的特徴及び技術要件
検索手段 カード目録
原本の所在
利用可能な代替方式
関連資料
出版物 『松阪市史』第14巻、史料篇近代(1)(1982年)
注記
収蔵名称 国文学研究資料館(歴史資料)

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