識別記号 | ac1953001 |
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資料記号 | 28A 57A |
標題 | 越後国頸城郡岩手村佐藤家文書 |
年代 | 1598年~1948年 |
主年代 | 江戸中 |
年代注記 | 1598(慶長3)年-1948(昭和23)年 |
記述レベル | fonds |
書架延長/数量 | 54m/12074点 |
物的状態注記 | 1万2074点;和紙文書のほかに一部、洋紙・片木に書かれた文書を含む。また文書以外に印鑑、版木などもある。 |
出所・作成 | 佐藤家 |
履歴 | 佐藤家は屋号「高原」。初代惣(宗)左衛門(1660年・万治3年没)以来、分家(屋号「新屋」)と共に一時期を除いて岩手村の庄屋職を世襲している。4代当主八平は高田浦野家の出で、もと高田藩儒者と伝えられるが、1742(寛保2)年、榊原氏の高田入部と共に下美守郷中組年番、次いで岩手組大肝煎に任ぜられ、1768(明和5)年まで26年間勤めている。11代当主文吉は明治初期に岩手村戸長、次いで岩手村惣代、岩手村改正御用掛などを歴任している。なお、佐藤家一族のうち、2代当主八兵衛次男理助は高田土肥家に養子として入り、のち土肥致栄と号して幕府甲州代官奥野忠兵衛の元締役を勤め、また6代当主半治郎(半治)は、若い頃幕府代官江川太郎左衛門・竹垣庄蔵らの手代を勤めている。 佐藤家は近世後期には村内に140−150石、他村に100石以上の持高を有する地主に成長している。明治期から昭和期にかけての所有地合計は、ほぼ30町歩。農地改革以前の1945年時点で、小作地は岩手村ほか10村、小作人は46人となっている。近世近代を通じ、土地経営以外に大きな事業は行っていない。 (関係地)越後国頚城郡岩手村‐高田県‐柏崎県‐新潟県第六大区第八小区岩手村‐新潟県第七大区小八区二番組岩手村‐新潟県第七大区小七区岩手村‐新潟県中頚城郡岩手村‐新潟県中頚城郡黒川村岩手‐新潟県中頚城郡柿崎町岩手[現在] (主題)大肝煎|庄屋|戸長|惣代|地主 (役職等)大肝煎|庄屋|戸長|惣代|地主 |
伝来 | 文書群記号28Aの分は、1953年ころ佐藤家より東京の古書店に売却されたものを同年度に当館が購入。文書記号57Aの分は1982年に当館が行った佐藤家屋敷の現地調査の際に蔵から発見したものを、同年原蔵者より譲渡された。 |
入手源 | 原蔵者 |
範囲と内容 | 本文書群は、(1)近世岩手組文書(大肝煎文書)、(2)近世岩手村文書(庄屋文書)、(3)近代岩手村文書(戸長・用掛・惣代文書)、(4)佐藤家の家文書、から構成される。 (1)は、4代当主佐藤八平が1742(寛保2)年から1768(明和5)年まで、下美守郷中組年番、次いで岩手組大肝煎を勤めたことによって蓄積された大肝煎文書である。26年間という短期間ながら、岩手組15か村の広域行政に関わる文書が各分野にわたってよく残存している。職務の柱ごとに見ると、a,「法制及び領主関係事務」に関する文書として触書、御用留など、b,「土地関係事務」に関わるものとして検地帳、小前高付帳、質地証文控など、c,「貢租諸役・財政関係事務」に関するものとして各種年貢帳簿や郡中割・組内割帳簿などがある。またそれ以外の分野として、d,「普請関係事務」、e,「戸口関係事務」、f,「争論・訴訟関係事務」、g,「その他の組合行政事務」、に関する多様な文書がある。 (2)は代々の岩手村庄屋文書で、基本的な村方文書がよく揃っている。1598(慶長3)年の検地帳など少数を除いて、近世中期以降のものが大半を占める。庄屋の職務に沿って見れば、大肝煎文書の場合と同じく、a,「法制及び領主関係事務」、b,「土地関係事務」、c,「貢租諸役・財政関係事務」、d,「普請関係事務」、e,「戸口関係事務」、f,「争論・訴訟関係事務」、g,「その他の岩手村行政事務」、という7つに分けることが可能である。このうち貢租諸役関係文書は、18世紀前半の享保期以降、各年の作成文書が1年ごとに袋に入れられるなど、原形を残すかたちでよく保存されている。 (3)は佐藤文吉が明治前期に岩手村戸長、用掛、惣代を勤めたことによって伝来した文書で、地租改正関係文書を中心に、地租・地方税・郡村費関係、寺社除地上知払い下げ関係、その他多様なものがある。 (4)には、佐藤家の経営活動および家政一般に関する文書のほか、佐藤家構成員の個人活動に由来する文書が含まれる。経営活動の中心は地主経営であり、近世中期から昭和期にいたる膨大な帳簿や証文類がある。佐藤家構成員の個人活動に関係する文書のなかでは、18世紀中ごろに幕府代官元締役を勤めた土肥致栄と、代官手代を勤めた佐藤半治が、それぞれ退役に際して持ち帰ったと推定される地方書や諸国幕領史料がまとまっている。 |
評価選別等スケジュール | |
追加受入情報 | |
整理方法 | |
利用条件 | |
使用条件 | |
使用言語 | Japanese |
物的特徴及び技術要件 | |
検索手段 | 『史料館所蔵史料目録』第38・49・52・60集(1983・1989・1991・1994年) |
原本の所在 | |
利用可能な代替方式 | |
関連資料 | 佐藤友之氏(神奈川県横浜市)が「佐藤家過去帳」や「家財胸控牒」(寛政2年)を所蔵しているほか、柿崎町岩手の佐藤家旧宅に近代の書簡類が若干残っている。また、明治大学刑事博物館所蔵の「越後国頚城郡文書」に佐藤家の分家である佐藤勇吉家から出たと思われる文書が100点余りあり、その中に近世岩手村庄屋文書が若干含まれている(『明治大学刑事博物館目録』第36号、1970年)。 |
出版物 | |
注記 | |
収蔵名称 | 国文学研究資料館(歴史資料) |
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