【常陸国土浦土屋家文書】
識別記号 ac1954004
資料記号 29D 36D
標題 常陸国土浦土屋家文書
年代 1624年~1931年
主年代 江戸後
年代注記 1624(寛永元)年-1931(昭和6)年
記述レベル fonds
書架延長/数量 37m/4680点
物的状態注記 4680点(枝番号多数有り)
出所・作成 土屋家
履歴 土屋氏は代々武田氏に仕えたが、同氏滅亡後、土屋忠直は徳川氏に仕え、1602(慶長7)年上総国久留里の藩主となった。1679(延宝7)年本家は旗本に降格となるが、忠直次子数直は将軍家光の近習から若年寄・老中へ進み、1669(寛文9)年に土浦藩主となり、4万5000石を領した。これを初代として2代政直は大坂城代・京都所司代を勤め老中となり、領有高は、この間の加増により9万5000石に達した。その後当主は陳直・篤直・寿直・泰直・英直・寛直・彦直・寅直・挙直と続くが、その大半が幕府の奏者番・寺社奉行を勤め、寅直は1850(嘉永3)年から1858(安政5)年まで大坂城代も勤めた。なお、寅直は1872(明治5)年より教部省の大講義を勤め、挙直は宮内省・内務省・農商務省へ出仕し、その子正直も東宮職・式部官を勤めた。その職務に関する文書も多数見られる。
(関係地)1.常陸国新治郡土浦‐茨城県土浦市[現在]|2.東京府東京市渋谷区穏田‐東京都渋谷区[現在]
(主題)大名|老中|若年寄|京都所司代|大坂城代|寺社奉行|奏者番|東宮職
(役職等)大名|老中|若年寄|京都所司代|大坂城代|寺社奉行|奏者番|東宮職
伝来 同家文書は、東京市渋谷区穏田の土屋家屋敷から1930(昭和5)年に土浦の屋敷内に新設した「宝物庫」に移されたものであり、当館へは1954年・1961年の両年度に原蔵者より譲渡された。
入手源 原蔵者
範囲と内容 本文書群には複数の文書群が混入しており、文書群の構造・内容を理解するには若干の注意を要する。すなわち、土浦の「宝物庫」に文書が置かれていた段階で土浦市三ツ輪銀行(のち常陽銀行)の竹川忠作氏が収集した土屋氏および土浦藩関係文書が混入し、また、家中の大久保家文書が同様に「宝物庫」に架蔵されたため、その一部が土屋家文書のなかに、これまた混入した。いずれも土屋氏・土浦藩に関係するものであるため、その復元は極めて困難である。目録上での取り扱いは、『史料館所蔵史料目録』第15集を参照されたい。これらを含めた形での文書群の構成は大きく(1)幕府への勤役関係、(2)幕府の役儀関係、(3)藩政関係、(4)家関係文書の4つに分かれる。(1)は参勤交代・勤番(江戸城門番・火之番・日光勤番など)・城請取・国役金・祝儀言上・諸献上・拝領御礼など多岐にわたり、それに関する老中との往復文書が極めて多い。(2)は幕府の奏者番・寺社奉行・大坂城代・京都所司代などの執務に関わる書類・日記が多数見られる。内容的には幕末海防に関するものや、奏者番・寺社奉行の立場からの江戸城での殿中儀礼に関する文書が多い。また、各藩主(篤直・泰直・英直・彦直・寅直・挙直)は幕府での役務日記を残しており、ことに奏者番・寺社奉行のものが揃っている。(3)は村絵図や公事方の伺書などがややまとまっているものの、その数量は少ない。文書の伝来のなかで記したように本文書が東京の土屋邸に伝えられた、いわゆる家文書であり藩庁文書ではないことによるものであろう。(4)やや広い家関係ということでは、朱印状・領地目録があり、寛文以降揃っている。また、同家の系図、将軍への御目見、相続関係、官位叙任関係のものも多い。さらに明治以降の諸官職就任・家政に関するものも良く揃っている。ことに「家扶日誌」は全体的な動向を確認するのに至便なものである。また、1901(明治34)年土屋正直を行主に同地方ではじめての銀行、土浦三輪銀行が設けられており、これに関する史料も散見する。 家臣であった「大久保家文書」(36D 43B)との間で一部混入・錯乱が見られる。
評価選別等スケジュール
追加受入情報
整理方法
利用条件 EAD-XML検索システムでの検索も可能ですが、閲覧を希望する場合は事前に情報サービス第2係(歴史資料担当)へお問い合わせ下さい。
使用条件
使用言語 Japanese
物的特徴及び技術要件
検索手段 『史料館所蔵史料目録』第15集(1969年)、収蔵歴史アーカイブズデータベース(http://base5.nijl.ac.jp/~archicol/)
原本の所在
利用可能な代替方式
関連資料 大阪市立中央図書館が所蔵する大坂城代勤務時の「常陸国土浦土屋家文書」(当館マイクロ収集)がある。
出版物
注記 同家文書は、東京市渋谷区穏田の屋敷から1872(明治5)年に土浦屋敷内に新設した「宝物庫」に移されたものであり、当館へは1954年、1961年の両年度に土屋尹直(茨城県土浦市小松月見台)氏より古書店を通じて譲渡された。文書群記号は43Bと36Dである。なお、36Dは「大久保家文書」の文書群記号としても採用。その理由については、大久保家に関する記述参照。〔文書群「記号」表記中「29C」を「29D」に訂正。
収蔵名称 国文学研究資料館(歴史資料)

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