識別記号 | ac1956010 |
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資料記号 | 31J 32S |
標題 | 和泉国大鳥郡上神谷豊田村小谷家文書 |
年代 | 1594年~1911年 |
主年代 | |
年代注記 | 1594(文禄3)年-1911年頃(明治期末) |
記述レベル | fonds |
書架延長/数量 | 25m/7222点 |
物的状態注記 | 7222点 |
出所・作成 | 小谷家 |
履歴 | 小谷家は、家伝によれば平安末期から鎌倉初期の頃より、上神谷に住居したという旧家である。1594(文禄3)年検地の際、上神谷での案内役を勤めたであろう小谷家は、上神谷13か村の庄屋を統括する触頭を勤め、山年貢の取立を行う山代官の権限も認められた。また豊田村の庄屋役は1621(元和7)年から幕末まで勤め、泉河領分触頭役は1665(寛文5)年に命ぜられている。 (関係地)和泉国大鳥郡豊田村‐堺県和泉国第六区豊田村‐堺県第二大区三小区豊田村‐大阪府堺区第十三戸長役場‐大阪府大鳥郡中上神村‐大鳥郡上神谷村‐泉北郡上神谷村‐堺市豊田[現在] (主題)庄屋‐山代官‐触頭;地主 (役職等)庄屋‐山代官‐触頭;地主 |
伝来 | 1956年度に故紙業者から31Jを購入、1957年度に原蔵者から32Sの譲渡を受ける。 |
入手源 | 31Jは故紙業者32Sは原蔵者 |
範囲と内容 | 小谷家文書は、上神谷13か村の触頭、山代官、豊田村庄屋役などの役職遂行のために作成され伝存した公的文書が圧倒的に多く、小谷家の家格や家産の維持管理、交際関係を示す私文書に類するものは約7分の1の1000点程である。まず前者の公的文書は1594(文禄3)年の検地帳を初見に、年代的には近世全期にわたり伝来していることが特徴で、特に初期の文書の比率が高い。当該文書の目録である『史料館所蔵史料目録』第36集の目録編成は、(1)領主、(2)貢租・諸役・村入用、(3)土地、(4)村政、(5)戸口、(6)寺社、(7)譲渡・貸借、(8)小谷家である。(1)は堺奉行石河氏代官(1641-1661年、寛永18-寛文元年)、その後の渡辺氏領知とに大別され、石河氏代官関係では与力米払方や大野主馬詮議についての史料がある。渡辺氏領知関係では、まず泉河国境争論に関する史料がまとまっている。その他は1万3千石規模の大名財政、特に賄方調達史料である。 (2)貢租・諸役・村入用では、小谷家が触頭として管掌した上神谷と庄屋管掌域としての豊田村に大別でき、前者は慶長期(1596‐)から万治期(‐1660)に至る史料が多い。また、小谷家が兼帯庄屋を勤めた栂村、田中村、大庭寺村、三木閉新田村に関する史料も散見される。(3)土地では、1594(文禄3)年の検地帳を初見に、上神谷と豊田村の山林、新開、水利・普請に関するものである。 (4)村政では村役人任免(小谷家の役職は小谷家の家格に収める)、触・達并請合証文、触書留帳、願書留帳、売買質物証文控帳、頼母子講、寺社寄進、伯太民政所・明治布達関係史料がある。 (5)戸口では、小谷家の管掌域により上神谷と豊田村とに分けられる。上神谷の家数人数(牛数)改帳では、1604(慶長9)年と1644(寛永21)年が古い。豊田村については、隔年作成の宗旨改帳と家数・人数・牛馬改帳がある。1652(慶安5)年の五人組改帳があるが、この種の史料は多くなく、それは宗旨改帳が五人組帳を兼ねていたからであろう。 (6)寺社では、寺社触、寺社改帳・明治初年寺社取調、開帳などに関するものがある。 (7)譲渡・貸借では、地所名前切替、土地売買、銀子預り貸し、質物、売掛銀・貸銀滞出入に関するものである。 (8)小谷家は、同家に伝来した私文書に類するもので、系譜、役職・家格、家産、買物、建築・家相方位など家政関係史料、婚姻・縁戚・不祝儀関係のほか、他村での持地年貢や堺大町農人町貸家をはじめ、経営にかかわる万覚帳や金銀出入帳などがある。他に蔵書としての和漢書・写本類(薬方・薬種が多い)がある。また、片桐家小泉藩家老栗原家との婚姻は明治維新後、栗原氏の小谷家寄留のことがあって、少量ではあるが栗原家伝来文書が含まれている(小泉藩分限帳、1813(文化10)年から1843(天保14)年の家老日記など)。 |
評価選別等スケジュール | ― |
追加受入情報 | ― |
整理方法 | ― |
利用条件 | ― |
使用条件 | ― |
使用言語 | JAPANESE |
物的特徴及び技術要件 | ― |
検索手段 | 『史料館所蔵史料目録』第36集(1982年) |
原本の所在 | ― |
利用可能な代替方式 | ― |
関連資料 | 旧蔵地の小谷家(現小谷寿美氏:大阪市堺市豊田)には折帖仕立に収めた文書数10点の他、1700(元禄13)年・1758(宝暦8)年宗旨人別帳ほか相当数が所蔵されている。また原蔵者が桜井神社(大阪市堺市片蔵)に寄託された同神社関係文書がある。さらに、関西大学図書館(大阪府吹田市山手町)にも1938点の小谷家文書が所蔵されており、『関西大学所蔵大阪関係史料目録(関西大学図書館シリーズNo.6)』(1960年)に、その概略が紹介されていたが、新たに全面的に目録化され、『関西大学所蔵和泉国大鳥郡豊田村小谷家文書目録(関西大学図書館シリーズ第20輯)』(1981年)として刊行されている。これらの史料の内、約800点を1980年にマイクロフィルムで収集し、撮影史料目録は『史料館所蔵史料目録』第36集(1982年)に収録されている。撮影史料の概要については、F8009を参照されたい。 |
出版物 | 『堺市史』続編第4巻(1973年)には小谷憲一文書として8点、『同市史』続編第5巻(1974年)には史料館所蔵の小谷家文書が7点、それぞれ掲載されている。また、小谷家の屋敷について、見取図や写真が『同市史』続編第5巻に収録されている。 |
注記 | |
収蔵名称 | 国文学研究資料館(歴史資料) |
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