【愛媛県宇和島市鈴村家文書】
識別記号 ac1987203
資料記号 F8703 F8704 F9003
標題 愛媛県宇和島市鈴村家文書
年代 1610年~1940年
主年代
年代注記 1610(慶長15)年-1940(昭和15)年
記述レベル fonds
書架延長/数量 /16点
物的状態注記 マイクロフィルム;16リール 8242コマ 60冊 537点
出所・作成 鈴村家
履歴 鈴村家は代々宇和島藩の馬術・馬医を家業とした、知行100石・虎之間の上士の家柄である。鈴村譲は1854(安政元)年の生まれで、1861(文久元)年に藩校明倫館に入り、宇和島藩五神童の1人として、児島惟謙、末広重恭(鉄腸)、告森良、都築温らと並び称された。1872(明治5)年には伊予の頼山陽とうたわれた上甲振洋の青石洞書院に入門し、振洋の尊王思想に深く影響をうけたという。天皇親政を実現しない新政府の専断政治に憤慨した譲は、伊予の不平士族らとはかって政府転覆のクーデターを企図し、1877年2月西郷隆盛らの蜂起に呼応せんとしたが、事前に露見し、国事犯として懲役2年に処せられ、松山獄に入れられた(国事犯事件)。1879年7月に出獄したのち、南予中学校教員、修史館御用掛、松平忠和(旧島原藩主)家の家事取扱、大阪県警部を歴任し、この間に私塾も開いた。1881年8月より宇和島藩史編纂に従事したが、1890年7月に編纂事業が中止されたため、そのあと台湾に渡り、1891(明治24)年9月に台湾神社主典となった。1926(大正15)年7月には台南神社宮司に栄進している。この間、台南庁誌や総督府史料の編纂にも携わった。晩年は郷里・宇和島に帰り、1930(昭和5)年に死去した(享年76才)。
(関係地)伊予国宇和郡宇和島‐愛媛県宇和島市[現在]
(主題)藩士;台湾神社主典‐宮司
(役職等)藩士;台湾神社主典‐宮司
伝来 F8703は鈴村良明氏(福岡県福岡市博多区)所蔵で、宇和島市立図書館(愛媛県宇和島市)寄託。F8704は宇和島市立図書館所蔵。F9003は、鈴木忠良氏の自宅で発見されたもので、郷土史家岡田博氏の紹介により、1984年11月、1985年2月と文書の内容調査をおこない、同年5月より当館において整理、目録を作成し、1986年2月に忠良氏より寄託をうけた。1990年11月、同氏より寄託契約解除の申し出により、宇和島市立図書館への寄託替えの際にマイクロ収集した。
入手源 F8703は鈴村良明氏、F8704は宇和島市立図書館。F9003は、鈴木忠良氏(寄託解除時撮影)。
範囲と内容 鈴村家文書は、旧宇和島藩士鈴村家に伝来した文書群、および7代当主譲・8代当主良一が収集・筆写・編集した文書群から構成されている。 (1)藩政期の文書は各代の当主ごとに知行宛行状・由緒書(家督相続の際に藩に提出したものの下書・控)、馬術・馬医免許状、用状などが区分けして袋に入れられている。これは良一が整理したものらしい。これらが、系図、家譜などとともに長持に入れられて今日に伝わっている。このほか、良一自身が受け取った辞令書、書状(巻子仕立)、良一の日記も伝存している。 (2)譲は後年、宇和島叢書、上甲振洋(譲の師)関係資料の編纂に従事し、良一もそれを手伝った関係で、これに関する史料群が伝存している。書籍目録によると、良一は譲の子芝郎との間で同史料群を分割したことがわかる。現在、宇和島市立図書館に鈴村譲の蔵書印のある書籍が所蔵されているが、これはおそらく後者が引き継いだ分が伝来したものと思われる。 (3)鈴村良明氏所蔵文書・書籍は、現在宇和島市立図書館に寄託されている。その主なものと、鈴村譲旧蔵書籍のうち、上甲振洋の詩稿(譲の書写)および譲の遺稿を収集した。遺稿には松山獄中の記録や、その時の詠歌なども含まれる。 以上のうち、(1)の主要なものと、(2)(3)は鈴村譲およびその師上甲振洋の著作をマイクロ収集した。
評価選別等スケジュール
追加受入情報
整理方法
利用条件
使用条件
使用言語 JAPANESE
物的特徴及び技術要件
検索手段 マイクロ収集史料目録
原本の所在 宇和島市立図書館(愛媛県宇和島市)寄託[F8703,F9003]・所蔵[F8704]
利用可能な代替方式
関連資料
出版物 『史料館報』44号(1985年3月)、48号(1988年4月)、55号(1992年3月)。宇和島市立図書館『鈴村家文書目録』。
注記 これまでの文書群名は「伊予国宇和島藩士鈴村家文書」「鈴村譲関係文書」。
収蔵名称 国文学研究資料館(歴史資料)

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