識別記号 | ac1994203 |
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資料記号 | F9403 F9507 F9602 |
標題 | 信濃国埴科郡下戸倉村坂井家文書 |
年代 | 1683年~1896年 |
主年代 | ― |
年代注記 | 1683(天和3)年-1896(明治29)年。 |
記述レベル | fonds |
書架延長/数量 | /28点 |
物的状態注記 | マイクロフィルム;28リール 16043コマ 124冊 854点 |
出所・作成 | 坂井家 |
履歴 | 坂井家は、下戸倉村の村役人の家筋で、北国往還沿いに居住している。初代通春が1625(寛永2)年に没しているが、坂井家の存在が文書の上で明確になるのは5代小五郎からである。すなわち、1703(元禄16)年、小五郎は幕府代官所へ酒造の出願をしている。1705(宝永2)年の小太郎の持高は26石余である。坂井家が下戸倉村の名主に就任するのは、1774(安永3)年8代要右衛門(兼甫)のときであるが、5年後の1778(安永7)年には病身を理由に退任した。9代嘉忠治が1793(寛政5)年から1796(寛政8)年まで名主となり、以後代々名主または年寄を勤め、1872(明治5)から戸長となる。この間、1825(文政8)年には、年寄要右衛門(信行)が取締役に任命された。1835(天保6)年には、天保飢饉に際し、莫大な米金の施行の功績により苗字が許可された。この時の坂井家は持高200石余、奉公人を含めて家族45人暮らしで、農間に酒造・醤油・質貸・水車渡世を経営している豪農であった。1865(慶応1)年には、幕長戦争の「御発進」に際して、坂井要右衛門(寛剛)は600両を献金し、「孫代迄苗字其身一代帯刀」を許可された。この要右衛門は1870(明治3)年には、賎雄と改名し、中信商社頭取となり、1871(明治4)年名主、1872(明治5)年から戸長となった。1887(明治20)年量之助が家督を継ぎ、北信自由民権運動家として活躍する一方、1890(明治23)年には戸倉村貴族院議院互選人となり、1893(明治26)年からは、戸倉温泉を開湯し、今日の戸倉・上山田温泉の繁栄の基礎をつくった(柳沢和恵著『温泉の開祖坂井量之助翁』坂井修一刊、1975年増補再版)。 (関係地)信濃国埴科郡下戸倉村‐伊那県埴科郡下戸倉村‐中野県埴科郡下戸倉村‐長野県埴科郡下戸倉村‐戸倉町[現在] (主題)名主‐年寄‐戸長;地主‐酒造‐質屋‐水車稼‐温泉開業 (役職等)名主‐年寄‐戸長;地主‐酒造‐質屋‐水車稼‐温泉開業 |
伝来 | 坂井永一氏(長野県埴科郡戸倉町) |
入手源 | 坂井永一氏 |
範囲と内容 | 坂井家文書は、6000点余で、文書の形態で示すと、冊子型(帳)文書が2784点(45.0%)、書状文書3332点(53.8%)、綴文書29点(0.5%)、袋入文書41点(0.7%)である。このほか目録外文書として、膨大な書簡や俳諧関係の文芸資料がある。坂井家文書の最古の文書は、1677(延宝5)年「永代売申畑之事」であり、新しいものは、1918(大正7)年であるが、文書の数量が圧倒的にふえてくるのは1774(安永3)年坂井家が名主役に就任した以降である。坂井家文書は、大別して名主・年寄・戸長等の村役人としての公的な村政文書と坂井家自身の家や家業に関する私的な文書から成立している。数量的には前者が2739点(45.0%)であり、後者が3447点(55.0%)である。公的な村政文書は、さらに支配・名主役・問屋役・村・明治期等に大区分され、私文書は、家・家業の二つに大区分される。坂井家文書をマイクロ撮影で収録するに際しては、これら村政文書・家文書の両面にわたり、年代の古いものから重点的に収録した。村政文書では、1705(宝永2)年「御高帳」、1720(享保5)年「鉄砲御改帳」、1727(享保12)年「五人組改帳」、1729(享保14)年「御年貢覚帳」、1753(宝暦3)年「川除御普請目論見帳」、1760(宝暦10)年「辰之宗門人別帳」、1773(安永2)年「村入用覚帳」、1774(安永3)年「御用留帳」、同年「年中問屋場入用帳」、同年「町中夜書帳」、1776(安永5)年「佐州御奉行様御通行地方人馬控帳」等。私的な文書では、1705-1716(宝永2-正徳6)年「要右衛門持高巨細書抜帳」、1706年「消息手習文」、1723(享保8)年「大福帳」、1771(明和8)年「婚礼之節諸事覚」、1777(安永6)年「男女奉公人召抱改帳」等である。(森 安彦編著 『信濃国埴科郡下戸倉村名主坂井家文書目録』坂井修一・坂井永一刊、1995年)。引き続き、1995年度及び1996年度に1777(安永6)年以降1896(明治29)年までの史料撮影を冊子型のものを中心に行った。 |
評価選別等スケジュール | ― |
追加受入情報 | ― |
整理方法 | ― |
利用条件 | ― |
使用条件 | ― |
使用言語 | JAPANESE |
物的特徴及び技術要件 | ― |
検索手段 | マイクロ収集史料目録 |
原本の所在 | 坂井永一氏(長野県埴科郡戸倉町) |
利用可能な代替方式 | ― |
関連資料 | ― |
出版物 | 坂井家文書全体については、『信濃国埴科郡下戸倉村名主坂井家文書目録』(吉川弘文館、1995年)が刊行されている。なお『史料館報』42、44、62、64、66号(1984、1986、1995、1996、1997年)参照。 |
注記 | |
収蔵名称 | 国文学研究資料館(歴史資料) |
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