| 範囲と内容 |
本文書群は冊子文書のみのまとまりで、(1)近世の萩原村文書、(2)組と他村の文書、(3)戸長に関わる文書、(4)家文書に大別できると考えられる。(1)は主として年貢関係の諸帳簿であって、1812(文化9)年から幕末にかけての「御収納入米帳」10冊などである。(2)は年貢帳簿、川普請関係で、量的に本文書の中心をなし、特に川普請関係の帳簿が多い。萩原村の富山藩領の所属組は天明期に道場組、1825(文政8)年布施組から1839(天保10)年太田組へと編成替えがあり、所属組が異なる時期が見られる。(3)は民費・土地・戸籍関係帳簿である。(4)は1859(安政6)年以降の「大福覚帖」30冊が目を引く。他に小作関係帳簿も多く、家屋を焼失したことに関わる家普請などの史料が残されている。なお、未整理の史料がまだ多くあるため、全容はつかめない。
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