日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/07.産業
01.絵画
07.産業
今ハ昔 士農工商之内 工
明治30年
1897
絵師:周延 落款: 本名等: 版元:長谷川寿美  東京市京橋区南伝馬町二丁目十七番地 
技法:錦絵 法量:368×253
数量:1 
37TA/00017
00017
解説:揃物のうちの1枚のみが収集されており、他の所在例が確認できないため、全体像は不明である。表題の「今ハ昔」からは、士農工商の四民の往時の姿を4枚の揃物にしたと推定するが、今昔を対照させて8枚にしたものかも不明である。 本図は、″工″の代表として番匠(近世には大工)をとりあげて、建築儀礼のなかでも重視される釿始め(ちょうなはじめ)の様子を描いている。釿始めは、古代の建築工具を代表する釿を使い始めるということで、いわば起工式の儀礼である。それが、恐らくは中世末ごろから、諸職で新年に始業の儀礼を行うようになったのに合わせて、実際の建築とは無関係に正月行事として釿始めが行われるようになった。図だけからは、建築現場での儀礼か、正月の行事かは判断しかねる。なお、正月行事の釿始めは1月5日と伝えるが、11日の例もあって、地域差もあったようである。(原島)
史料群概要
画像有