日本実業史博物館準備室旧蔵資料 | |
37TA | |
01.絵画/07.産業 | |
01.絵画 | |
07.産業 | |
大日本物産図会 伊勢国鮑採之図・同国長鮑製之図 | |
明治10 | |
1877 | |
絵師:広重III 落款: 本名等:安藤徳兵衛 版元:大倉孫兵衛 日本橋通一丁目十九番地 | |
技法:錦絵 法量:374×252 | |
数量:1 | |
37TA/00028 | |
00028 | |
解説:伊勢・志摩の漁業は古代以前に溯る。その中で、海女や海人の活動も長い歴史を刻んできた。鮑採りは、海女たちの仕事として、これにも古くからの記録が残っているほか、近代になっても変化せずに、以前からの採取法が継承されてきた。図は、挿入された解説とともに『日本山海名産図会』巻之三からの転用である。文中の″和浦″は″和具浦″が正しく、海底に沈む深さを、5尋(ヒロ)から15尋としているものも、元本では″若き者は五尋、丗以上は十尋十五尋を際限とす″とあって、潜水の深さが体力のある若さでなく、30才以上になって潜水技術が上達したものであるとの説明がある。 鮑は、生でも食用にしたが、乾燥させて保存食料にしたものが″のしあわび″(熨斗鮑)である。貝からはずした鮑から内臓などを除いて、水でよく洗った後、薄刃を使って薄く剥ぎ、莚の上に並べて乾した。神饌としても用いたところから、贈答用にも用いられ、後には今日にも残っている贈答物に添える祝儀的な象徴に変化している。(原島)≪「大日本物産図会」≫ の解説はNo.20を参照。 | |
史料群概要 | |
画像有 |