日本実業史博物館準備室旧蔵資料 | |
37TA | |
01.絵画/07.産業 | |
01.絵画 | |
07.産業 | |
大日本物産図会 越前国奉書紙製之図・越前国海膽取之図 | |
明治10 | |
1877 | |
絵師:広重III 落款: 本名等:安藤徳兵衛 版元:大倉孫兵衛 日本橋通一丁目十九番地 | |
技法:錦絵 法量:375×257 | |
数量:1 | |
37TA/00052 | |
00052 | |
解説:越前奉書の生産は中世末以来、その優秀性が認められており、『日本山海名物図会』巻三にも採録されているが、それが漉工程のみの図なのに対し、本図は楮の採取から、釜に入れて蒸し、表皮を叩いて流水で漂白し、漉いた後に乾燥して出荷するまでの全工程を小画面中に描き込んでいる。 海胆取図の方は『山海名産図会』巻四の挿画に左端の人物と波打際の舟を書き加えたほかは構図をそっくり流用している。遠景描写を多少変えたり、人物に手拭かぶりや鉢巻、女性には襷を加えているが、時代風俗を示すほどの変化ではない。上部の説明文も同書の解説をほぼ踏襲している。短期間に全国の物産図を作成するには、こうした解決法もやむを得なかったろうし、先行書が錦絵作者にとって重宝な存在であったことを具体的に示している点で意味がある。(『明治開化期の錦絵』より) ≪「大日本物産図会」≫ の解説はNo.20を参照。 | |
史料群概要 | |
画像有 |