日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/07.産業
01.絵画
07.産業
大日本物産図会 対島国海鼠取之図・対島国海鼠製之図
明治10
1877
絵師:広重III 落款: 本名等:安藤徳兵衛 版元:大倉孫兵衛  日本橋通一丁目十九番地 
技法:錦絵 法量:370×249
数量:1 
37TA/00056
00056
解説:下段の題名は海鼠を加工して乾燥しているから熬海鼡と書くのが正しい。熬海鼡は保存食品であり、俵物として江戸時代には重要な輸出品であった。両図とも『日本山海名物図会』巻四からの流用であるが、同書では場所が讃岐になっている。海鼡採取の漁法に地域差があったか否かは知らないが、作者としても苦しい取材だったのであろう。江戸時代には同じ俵物である干鮑とともに、熬海鼡は対馬島民の重要な現金収入の財源であった。例によって、人物に頬冠りや襷をつけたり、丸太組みの小屋を角材の建築に変えるなど細部には筆を加えており、下段図は構図も多少整理している。(『明治開化期の錦絵』より) ≪「大日本物産図会」≫ の解説はNo.20を参照。
史料群概要
画像有