日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/07.産業
01.絵画
07.産業
大日本物産図会 大隅国煙草培養之図・同煙草葉製造之図
明治10
1877
絵師:広重III 落款: 本名等:安藤徳兵衛 版元:大倉孫兵衛  日本橋通一丁目十九番地 
技法:錦絵 法量:370×252
数量:1
37TA/00059
00059
解説:煙草の伝来時期につては諸説あるが、図中の慶長1605)年より以前の16世紀末には、遅くとも伝来していたとみられる。喫煙と栽培の禁止令が、同14(1609)年に発令されていることから考えても、全国的な栽培と喫煙の普及をそれより数年前と仮定すれば、伝来時期も自づと推定されよう。それにしても、伝来から普及までの急成長は、同時期に伝来した鉄砲と同様に、驚異的な早さであったのは確かである。 近世前期の特産地には山城・丹後・伊賀・肥前などと、予想外に近畿圏が多く含まれるが、中期以後は全国に広まり、中でも図にとりあげられた薩摩・大隅地方は著名であり、国分煙草はすでに元禄期に登場している。同地方の煙草生産は薩摩藩が国産品として奨励したことが挙げられるが、直接の生産以外に他地方への種子の出荷でも拔群であった。特産品として藩の専売事業にしたところもあり、その流れは明治政府の煙草専売政策につながっている。≪「大日本物産図会」≫ の解説はNo.20を参照。
史料群概要
画像有