日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/05.交通・通信
01.絵画
05.交通・通信
東京名勝浅草橋ヨリ両国柳橋之真景
絵師:広重III 落款: 本名等: 版元:品川屋朝次郎板  東京浅草橋通リ 
技法:錦絵 法量:360×714
数量:3続 
37TA/00077
00122
解説:神田川にかかる浅草橋のにぎわいを描く。明治初期、東京の主要な橋であまり川幅の広くないものは、木造から石造へと造り替えられた。石橋の工法は江戸時代から存在するが、本格的なアーチ橋は東京では珍しかったため、開化名所の一つとなった。本図に見える浅草橋は1874(明治7)年に完成。橋の上には、当時の新風俗として欠かせない馬車や人力車が往来している。橋の上面が湾曲して太鼓橋のようなカーブを示すが、これは橋の上の様子を見やすくするためにおこなわれた、作画上の工夫であろう。橋の下を、客を乗せた屋形船が通過しようとしている。このあたりは現在でも屋形船の営業が行われている。浅草橋の北岸から南東方向を遠望し、左手に木造の柳橋が見える。川はこの先で隅田川に合流する。柳橋の奥、姿が半分だけ見えているのが隅田川にかかる両国橋である。本図には版行の年を示すものがない。版元表示は、1875(明治8)年9月に発布された新出版条例以前の書式である。他方、この浅草橋ができたのが1874(明治7)年であることを考えると、制作年は明治7・8年であろう。(田島)
史料群概要
画像有