日本実業史博物館準備室旧蔵資料 | |
37TA | |
01.絵画/07.産業 | |
01.絵画 | |
07.産業 | |
古今東京名所 飛鳥山公園地王子製紙会社 | |
明治16 | |
1883 | |
絵師:広重III 落款: 本名等: 版元:辻岡文助 横山町三丁目二番地 | |
技法:錦絵 法量:179×242 | |
数量:1 | |
37TA/00089 | |
00134 | |
解説:わが国で初の洋式製紙工場が王子に建設されて操業を開始したのは明治八年、社名を「抄紙会社」から「製紙会社」と改めたのは翌九年であった。図は『古今東京名所』という揃物の一つで、全体で何枚になるかは確認していないが、同一地を古今両様の角度でとりあげる趣向になっていた。枠外に●十(●は、丸囲み内に「今」の文字。)とあるのはそれを意味しており、これに対する●十(●は、丸囲み内に「古」の文字。)が「飛鳥山かわらけなげ」(No.88)であって、本図と合せて同じ飛鳥山の古今が揃うわけである。このため製紙工場は遠景に扱い、桜の花見で賑う飛鳥山の公園から見下す構図になっている。飛鳥山は江戸時代から近郊の行楽地として著名であった。王子製紙の設立に渋沢栄一が関与したほかにも渋沢との所縁は深く、ここに別荘地をもっていて日本実業史博物館の予定地ともなり昭和57年には渋沢史料館を開設している。なお、揃物の他の刊行が明治16年(一部に17年あり)であるので、本図も「六」を補って16年と考えるべきであろう。(『明治開化期の錦絵』より)≪「古今東京名所」≫についての解説はNo.83を参照。 | |
史料群概要 | |
画像有 |