日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/05.交通・通信
01.絵画
05.交通・通信
遊歩廻輪之図
明治33
1900
絵師: 落款: 本名等: 版元:尾関トヨ  浅草区駒形町十番地 
技法:錦絵 法量:358×242
数量:1 
37TA/00151
00196
解説:竪版の1枚を8分割して8種の絵を描いてある。題名の『遊歩廻輪之図』から連想すると、8種のうち牛荷車、人力車、自動鉄道、電気鉄道の4図は、そのまま納得できるが、残りの4図は説明がないとわかりにくい。大炮の図には、大炮をのせた台に車輪があるから、確かに″廻輪″とは合致するが、大炮と″遊歩″とに共通点は見出しにくい。トンネルは、鉄道のトンネルとすれば、車輪と無縁ではないが、車と直接の関係はない。電信機には、機械自体に車輪は使われておらず、発信機の円盤を車に見立てたのであろうか。蒸気船になると、車からはさらに遠くなる。外輪式の蒸気船であれば、十分に資格があるが、この絵に外輪は描かれていないため、ここに挿入されている意味は不明である。 本図のなかで注目されるのは自動鉄道で、現代のジェットコースターの前身というべき遊戯機械が描かれている。類似のものは1870年代にヨーロッパで始まっていたというが、日本への移入年代は確認していない。ただし、本図発行の明治33年には、まだ導入されていなかったのではあるまいか。
史料群概要
画像有