日本実業史博物館準備室旧蔵資料 | |
37TA | |
01.絵画/07.産業 | |
01.絵画 | |
07.産業 | |
軽気球之図 | |
明治10 | |
1877 | |
絵師:国明II 落款: 本名等:蜂須賀国明 版元:荒川藤兵衛 馬喰町二丁目九番地 | |
技法:錦絵 法量:365×737 | |
数量:3続 | |
37TA/00152 | |
解説:出板届より2カ月前の同年3月に、わが国で初めての気球が築地の海軍兵学校構内で試験的に揚げられた。2つのうち1つは破裂し、1つは近くの海中に落ちて成功ではなかったが、世間の話題になったから錦絵が出たのだろうか。試揚が不十分な成果に終った後、今度は陸軍士官学校に試作が命じられ、9月下旬に完成したという。それほどに急がせたのは、西南戦争で熊本城内に閉じこめられた政府軍と、気球で連絡をとろうという目的のためであった。が、皮肉なことに、完成したのは戦況が逆転した後であって、実戦に登場する機会は失われた。一見、のどかに浮揚する気球の背後に軍事目的が濃厚にただよっているのは、明治文化の一面を象徴しているようでもある。(『明治開化期の錦絵』より) | |
史料群概要 | |
画像有 |