日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/03.経済・金融
01.絵画
03.経済・金融
世直山物価降図
明治18
1885
絵師:国政IV 落款: 本名等:竹内英久 版元:福田熊次郎  長谷川町十九番地 
技法:錦絵 法量:369×724
数量:3続 
37TA/00155
00200
解説:明治一四年の政変で登場した松方正義による財政方針は、いわゆる松方デフレで、本図刊行の前年にあたる明治17年にはその影響が浸透して不況は深刻化した。それに農村地帯における凶作が重なって社会不安を増大させた。農民騒擾が多発したのも、こういう社会的背景によるものであった。本図は、官員ケ嶽の頂上では官員のほか華族・会社・銀行・お雇外人に芸者も加わって不況しらずの安泰を続け、そば屋以下の商人・職人と春木座などの劇場が下降を続けている。この状態を、本図とNo.159ともに表題に″世直″を使って諷刺しているのは注目される。幕末期に起った民衆の世直し運動が明治初年で終結せず、意識の中には生き続けていたということである。(『明治開化期の錦絵』より)
史料群概要
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