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日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/08.商業
01.絵画
08.商業
〔諸商売双六〕
絵師: 落款: 本名等: 版元:   
技法:木版墨摺 法量:704×513
数量:1 
37TA/00231
解説:振り出しと上りを除く89コマのうち80コマに、近世の主要な職業を配してあり、図版上に表題はないが、諸職業双六と呼んでよいと思う。ただ、少し変っているのが最下段の9コマで、犯罪人の処刑法が並んでいる。図の右端から、たたき放し、入墨、薪責め、鉄砲責め、ようちん、木馬責め、晒しもの、引廻し、遠島である。責めとあるのは、吟味中の拷問手段である。″ようちん″には獄門の絵が添えてあるが、漢字では永沈と書き、もとは浄土双六にある1コマで、そこに当ると永く出られない規定であった。他の8コマは浄土双六と関係ないが、死刑によって生命を失うのはまさしく永沈であり、実際にこのコマには次の賽で移るべきコマの指定がない。もしここへ当れば失格となって、以後の競技に参加できないという厳しい罰則であった。絵双六の一種として浄土双六でも遊んでいた当時の人びとは、こうした競技法の知識をもっていたのであろう。 これ以外の、上部にある80コマは、左上端の金座と銀座が職業というにはやや特殊であるが、そのほかは当時の職人尽しなどとも共通する職業が多く、特に説明を加える必要もないであろう。
史料群概要
画像有