日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/05.交通・通信
01.絵画
05.交通・通信
東京日本橋風景
明治3
1870
絵師:芳虎 落款: 本名等: 版元:印(山に黒丸に蔦)  蔦屋吉蔵  
技法:錦絵 法量:364×734
数量:3続 
37TA/00255
00362
解説:日本橋を背景にした車づくし。No.345と同様、各種の馬車とともに自転車と人力車が描かれている。自転車は2本の木製らしいレバーを交互に前後させて動かすらしいが、機能性が高いとはみえない。記録の上ではこの年にアメリカから自転車が輸入されている。人力車が東京で正式に営業を許可されたのは刊行直前の3月24日であった。橋際の高札場の下に旗を立てて客待ちする車夫がいたり、すでに2人乗りの人力車も描かれている。許可された時には数台だった人力車が翌年末には1万輌、同5年8月には2万4千輌以上という爆発的な増加をみたのは、それまでの駕籠と比較して時間性と居住性とに優れていたことが主因であろう。業者の宣伝にも揺れの少ないことを強調しているが、まだ車軸にバネも使用されず道路も未整備だったから、かなりの震動だったはずだが、駕籠の窮屈さからの解放は魅力だったに違いない。(『明治開化期の錦絵』より)
史料群概要
画像有