日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/07.産業
01.絵画
07.産業
周防岩国義済堂図
明治15
1882
絵師: 落款: 本名等: 版元:義済堂  周防岩国町第四百十八番地
技法:錦絵 法量:494×626
数量:1 
37TA/00300
00410
解説:山口県岩国で明治初期に金融殖産部門で活動した義済堂の広告図である。図中の説明文には″明治8(1875)年6月此地ニ創立シ″とあるが、創立は2年前の1873年で1875年に貸金部を設けたともいわれる(『岩国市史』)。いずれにしても、維新後の、特に廃藩置県の実施によって廃業状態となった士族の救済を主目的として、他の農工商の細民の救助をも視野に入れて、低利の金融と特定産業の振興を行った民間の機関である。当地への国立銀行の設立は1878(明治11)年であり、地方金融体制の未整備を補う意味でも、地域の経済発展に対する貢献度は高かったと評価されるが(同前書)、資金の提供者などを明らかにする必要があろう。本図をみれば、産紙、紡績、織物を実際に生産したほか、構内だけでなく構外の周辺地にも″工業所″という作業場を設けており、更に説明文には法律研究や学事講習を行うほか、消防組を組織して地域の水火災にも協力体制をとっていた。
史料群概要
画像有