日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/03.経済・金融
01.絵画
03.経済・金融
当時盛衰競
絵師: 落款: 本名等: 版元:   
技法:錦絵 法量:364×250
数量:1 
37TA/00305
00415
解説:図の上部に、当時流行の業種と不用でひまになった職業を、番付形式で「当時盛衰競」として掲げ、下半分にそれぞれの代表者を選んで戯画を添えている。発行年を示す記事がないので、断定はできないが、番付の業種から推定すると近世も最末期の作品であろう。行司に″横浜の町人″とあるが、横浜の地名は1859(安政6)年の開港によって周知されたもので、少なくともそれ以後の成立となる。一方で、維新後とすれば、急激な文明開化で登場する職業が加えられるはずだが、それは一つも見出せない。従って、1860年代中期の作品と推定する。なお、左方の″おあいだの方″の″お間″は、間があいて不用になる、または不用になったもののことで、今ではほとんど死語になったが、近世には文語・口語の両方で広く使われていた。 下半の図は、″お間″になった芸者(芸子)を、流行側の家主(大屋)、かるこ(軽子)、車力(車屋)が取押さえようとしているもので、番付に記されていない″毛唐人″を芸者が三味線で討とうとしているのも、作成年代に関係している。
史料群概要
画像有