日本実業史博物館準備室旧蔵資料 | |
37TA | |
01.絵画/11.風俗・娯楽 | |
01.絵画 | |
11.風俗・娯楽 | |
日本橋魚がし旧天王祭団扇投之図 | |
明治22 | |
1889 | |
絵師:年昌 落款: 本名等: 版元:児玉又七 浅草区駒形町四十二番地 | |
技法:錦絵 法量:356×728 | |
数量:3続 | |
37TA/00310 | |
解説:江戸における魚類の独占市場であった魚河岸は、俗に1日に千両の売上げがあったと喧伝されるが、その祭礼については明白でない。本資料のNo.257にも、魚河岸の水神祭の絵があるが、その水神祭と本図の天王祭との関係も不明である。同じ魚河岸で年間に2度の祭礼を実施するとは考えにくい。一方で、水神祭・天王祭とも、神田祭をもとに派生したものであり、水神祭も本来は祇園の天王信仰に基くといわれるので、単に1つの行事を2つの名称でよびわけていたとも考えられる。いずれにしても、『東都歳時記』には魚河岸の祭礼記事は載っていない。更に、その天王祭で団扇投げを慣例としていたことも判然としていない。本図の板行は5月20日であるが、魚河岸の祭礼は9月または6月で、5月の所伝はない。団扇撒き行事で著名なのは奈良の唐招提寺であるが、それは5月19日で、板行日と接近している。ただし、両者に直接の関係があるか、また魚河岸の団扇投げが1回だけのものであったか、恒例行事であったかも確認できてない。 | |
史料群概要 | |
画像有 |