日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/03.経済・金融
01.絵画
03.経済・金融
富士山諸人参詣之図
慶応1年
1865
絵師:国輝II 落款: 本名等: 版元:丸に大  山村金三郎  
技法:錦絵 法量:367×755
数量:3続 
37TA/00322
00435
解説:幕末期の政情不安と社会の流動による物価の乱調を、富士登山に仮託して戯画化した諷刺画。中央と右側との2枚が上昇品名、左側は砂走りを使って下降商品を示している。鉄や薪炭、絹・木綿は武器や貿易の需要を反映しているが、塩・豆・醤油・味噌などの生活食料品はインフレ的な値上りである。例えば江戸の味噌の価格は、10年前の2.6倍、対前年比で1.5倍の上昇ぶりであった。下降値の先頭集団に銭相場(●相、●は図形として表記できないが、丸囲みの中に□が描かれている略字)があるが、金1両に銭6貫文を超えてくると弊害も生じてこよう。上昇の右上部の「こめ」と下降の上部にある「米」の関係は不明である。この時期、各地産米とも値段は上る一方であった。(『明治開化期の錦絵』より) (採寸情報)中央と左の版は絵がつながらないが、すきまなく合わせた寸法を表記した。右・中央は366×502mm、左は367×253mm。(青木睦)
史料群概要
画像有