日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/05.交通・通信
01.絵画
05.交通・通信
東京府下名所尽 四日市駅逓寮
絵師:広重III 落款: 本名等: 版元:辻岡屋亀吉板   
技法:錦絵 法量:364×243
数量:1 
37TA/00336
00452
解説:明治4年1月24日に郵便制度の創始を布告して同年3月の開業を予告したのに合せて、東京に郵便役所を開設する必要を生じた時、駅逓権正だった前島密は、当時はまだ裏町だった江戸橋辺が将来は商業の中心地に発展すると見こして、ここに開局した。場所は江戸橋南角、建物は旧幕府の肴納屋役所の50~60坪の小屋で、落ちかけた天井板を藁で止めた老朽施設であったが、明治7年5月に本図のような新建築が竣工した。郵便制度はその後の日本社会に大きな利便をもたらしたが、一方で民間の飛脚便を禁止し、官業による独占を進めたことを見落すことはできない(No.323に飛脚と郵便の対抗場面あり)。なお、本国には刊記がないが、第一国立銀行(本図の奥に旗を立てた建物)や新橋駅などが入っている同題の揃物のうち「江戸橋より鎧橋の景」に明治7年10月の極印があるので、本図も同年の作品とみてよかろう。発足時に駅逓司だったものが、同4年8月には駅逓寮に昇格しており表題とも符合する。(『明治開化期の錦絵』より)
史料群概要
画像有