日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/07.産業
01.絵画
07.産業
横須賀略図
明治13
1880
絵師: 落款: 本名等:楠山秀太郎 版元:楠山秀太郎  東京京橋区竹川町四番地 
技法:銅版 法量:252×379
数量:1 
37TA/00379
00563
解説:横須賀造船所は、慶応元(1865)年に徳川幕府が製鉄所の建設を計画したことに始り、2年後には第1号ドックの建設にも着工したが維新となり、新政府がこれを引継いで発展させ、名称も製鉄所から造船所に改められ、1872(明治5)年10月からは海軍省の管轄となった。造船に必要な製鉄、鋳造などの工場を備えた、一大工業地区として整備されたのである。本図には、5台のドックを擁し、本図刊行の2ヶ月後には780tの軍艦を進水するまでになっている。 本図は港内の略図であるが、右下隅に、 ″造船御場所御拝見之御方は、私方へ御尋被下候ハは手続証出来之上、御案内可申上候″ と刷り込んであり、その余白に″□□新講社″(2字分不明)と″相州横須賀港町松坂屋藤蔵″の二つの朱印が捺してある。後年の軍港として軍事要塞の機密保持体制には達していないが、自由に出入りできる状態でなかったことがうかがえる。案内人の部分が印刷後に押捺されていることから、案内人は複数であったと推定される。
史料群概要
画像有