日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/08.商業
01.絵画
08.商業
諸商売忠義若者出世考見 
(1848~1859)
1848~1859
絵師: 落款: 本名等: 版元:玉ノ井   
技法:錦絵 法量:255×543
数量:3続 
37TA/00390
00586
解説:呉服屋と両替屋が左右に分かれて首引を競っている綱が御幣を下げたシメナワに見立ててあり、その間の海上に日の出を描いてあるから、二見が浦に見立てた両岩を使っての物価の高下状況を示した風刺画の一種である。ただ、他の物価風刺画と比べると、題名に「忠義若者(おとなしもの)」とあって、頂上部には座って煙草をのむ人物がいたりして、急激な変動を示してはいない。全員が紫色の揃いの法被を着ているが(女性は同色の小袖)、それには歌舞伎俳優の家紋や名前が書いてある。中央に岩からぶら下っている肴屋は、三枡紋に鰕で市川海老蔵、たばこ屋はふくら雀の紋に翫で中村芝翫といった工合である。首引している両人を応援している人物が手にしている扇の文字が、大と当で″大当り″となっているのも、芝居の常套語を使用している。 なお、版元が大阪の玉ノ井であるのに、本図に″改″の極印があるのは、大坂における出板統制の歴史とともに、今後の調査課題である。
史料群概要
画像有