日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/07.産業
01.絵画
07.産業
越後国七不思議ノ内中蒲原郡田家村自燃火并油ノ煮壷次潮ノ湧井ノ図
絵師: 落款: 本名等: 版元:   
技法:木版墨摺 法量:370×457
数量:1 
37TA/00396
00591
解説:新潟県新津市付近で産出する新津油田について、開発初期の状況を伝える一枚物である。この油田は、古く16慶長18)年に新発田藩が新田開発地を調査中に発見したと伝えられる。以後、燃える水または臭いのある水(臭水)として珍しがられ、自然に涌出する石油を燃すことはあったが、特に採掘することはなかった。本格的に採油を始めたのは1873(明治6)年のことで、さらに1893(同26)年に上総掘り試掘に成功してから近代的採油が活況を呈した。 刊年については、蒲生郡を東西南北中の5群に分割したのが1879(同12)年であるから、それ以後であるのは確実である。また、新津油田は、ここに紹介されている田家村(たいむら)以外にも、周辺の柄目木・滝谷・金津など約7kmの区域に及んでいるが、田家村の結城家だけが対象となっているのは、新津油田の全容を紹介しようとしたものでなく、個別の理由があったようにみえる。とはいえ、煮壷(にえつぼ)に湧出する石油の見物人や、それを利用した浴場に入湯客が訪れたことを本図は伝えている。
史料群概要
画像有