日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/11.風俗・娯楽
01.絵画
11.風俗・娯楽
開化廿四好 喞筒
明治10
1877
絵師:国周 落款: 本名等:荒川八十八 版元:武川清吉板  須田町四番地 
技法:錦絵 法量:333×230
数量:1 
37TA/00412
00607
解説:手押しポンプの一種である竜吐水は、近世中期以降の江戸消防で使用されていたが、維新後に輸入したイギリス製のポンプは性能が勝れており、やがてこれを模造した国産品が製作されたという点で開化文物の一つに加えられよう。 消火用のポンプであれば、関連するのは火事、火事といえば八百屋お七を連想するのは、歌舞伎人でなくとも明治初年の東京人にとって、極めて当然の結果であろう。お七については、改めて説明するまでもなく、火事で類焼したお七一家が避難した寺の小姓と恋仲になったお七が、復興して再建した家に戻ったため小姓と逢えなくなって、火事がおきれば再会できると考えて放火したという話である。1682(天和2)年の事件であるから、普通なら忘れられてしまうところが、浄瑠璃・歌舞伎に劇化されて何度も上演されたために、人びとの記憶に残ったのであろう。 No.400参照。
史料群概要
画像有