日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/07.産業
01.絵画
07.産業
上野不忍競馬ノ図
明治17
1884
絵師:周延 落款: 本名等:橋本直義 版元:福田熊治郎  長谷川町十九番地 
技法:錦絵 法量:358×702
数量:3続 
37TA/00428
00632
解説:発行の日付が空白になっているが、不忍池畔の競馬は明治17年11月であったから、恐らくその直後、遅くても翌年初頭には出板されたろう。洋風競馬は旧幕時代の文久元(1861)年に横浜居留地で始まり、その後横浜根岸に競馬場を造成した(現、中区根岸台、森林公園内)。東京では明治12年ごろに国の牧畜政策の一環として芝の種育場内に競馬会社を設立したのが古く、本図の不忍池畔の競馬は共同競馬会社が興行したものであったが、開場日には明治天皇が臨場し貴族の夫人や令嬢も出席したという。鹿鳴館的風潮につながるもので、貴婦人出資の賞金レースも組まれた。大奥風俗などで婦人画を得意とした周延が、特別席の観客を前面に構成したのは当然であるが、洋装婦人の姿はない。(『明治開化期の錦絵』より)
史料群概要
画像有