日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/05.交通・通信
01.絵画
05.交通・通信
菱垣新綿番舩川口出帆之図
絵師:芳豊 落款: 本名等: 版元:紀ノ保板   
技法:錦絵 法量:373×738
数量:3続 
37TA/00489
00729
解説:番船とは、商業輸送の菱垣・樽両廻船で、輸送時間の早さを競争するために仕立てた海上レースである。その年の最初の出荷品を対象にしたのは、目立たせるためのほかに、江戸人の初物好きに合せて一刻も早い着荷を競うことで関心を呼ぼうとしたものであろう。次号(No.490)の樽廻船より早く17世紀前半に始まった菱垣廻船が、新綿の輸送に番船制を採用したのは元禄年間に始まるという。その直前に、荷主である大坂の問屋仲間と荷受主である江戸の問屋仲間が、それぞれ二十四組と十組という連合組織を設立しており、廻船問屋としてはそれらの組仲間に対するサービス向上をはかる手段として、早くて確実な輸送を目標に船頭達を督励する必要があったと推定される。(『明治開化期の錦絵』より)
史料群概要
画像有