日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/06.雑
01.絵画
06.雑
〔地口絵〕 第一銀行
絵師: 落款: 本名等: 版元:   
技法:紙本着色 法量:341×249
数量:1 
37TA/00491-001
00731
解説:第一銀行。前立に星曜紋の兜町、海運橋にひらく銀行。第一国立銀行の所在地の地名を使った狂歌で、兜町から連想して前立といい、星曜はいうまでもなく西洋の語呂合せである。(原島) ≪地口絵≫  地口(じくち)は、近世中期ごろに始った″ことば遊び″の一種で、同音または類似音の語句を使った語呂合わせである。関西で口合(くちあい)と呼ぶものの江戸用語であると一般には説明されているが、作例の比較によると江戸地口の方が軽妙であるともいわれる。例えば″河豚(ふぐ)は喰いたし、命は惜しし″をふまえて、″九月朔日、命は…″とするように、単純な語呂合せの″ひびきのよさ″が特徴であった。(鈴木棠三『ことば遊び』中公新書)地口には、このような語、句だけでなく、短詩形(狂歌、どど一など)をとるものもある。江戸では、地口に絵を添えて行灯(あんどん)に張ったものを″地口行灯″といい、町中に存在した稲荷の小祠の初午祭の日にその参詣道に掲げることが流行して、地口がさらに一般人に浸透することになった。ここに集められた10枚の地口絵は、明治初年の新世相をとりあげており、そのうちの7枚が、7・7・7・5のどど一(明治中期には情歌という新名称も使われた)にまとめている。
史料群概要
画像有