日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/09.政治
01.絵画
09.政治
皇国雷名の諸君見立力競
明治15
1882
絵師: 落款: 本名等: 版元:小宮山  東京日本橋区本石町弐丁目九番地 
技法:錦絵 法量:362×698
数量:3続 
37TA/00496
00745
解説:1882(明治15)年に現存した各界の著名人を、原則として1対1の2人1組にして、首引で力競べをするという戯画である。2人の組合わせは、何らかの意味でライバル関係にあることを認めたものであろうが、両者の対抗関係が明らかでないものも多い。ライバル関係が明白なものとしては、報知新聞の栗本瀬平(鋤雲)と時事新報の中上川彦次郎、八万坊をもつ西本願寺と、18万石の大地主本間久四郎などがあり、伊藤博文と大倉喜八郎のようにライバルというよりも協力者の関係にあったものも組合せている。しかし、髙橋泥舟と市川九蔵、農学者の津田仙と狂言作者の河竹新七などの組合せに接点は見出しにくい。もっとも、首引はすべて互角で、優劣をつけていないから、目的は著名人を集めることにあって、勝敗を判定することでなかったともいえる。 力競べは首引で争われているが、右側の絵には藤八拳で争っているものが2組、左側の絵では徳川慶喜が小野喜助ら10人と綱引で争っている。 なお、作者の正久は葛飾北斎の門人と称し、明治中期に幾つかの作品を残している。(原島)
史料群概要
画像有