日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/10.地理
01.絵画
10.地理
東京開化名所寿語録
明治11年
1878
絵師:芳虎 落款: 本名等:永島辰五郎 版元:津田源七  尾張町二丁目一番地 
技法:錦絵 法量:480×716
数量:1 
37TA/00512
00791
解説:ここに選ばれたコマ画の性格からみると、表題の『東京開化名所寿語録』は、″開化名所″ではなく″開化″と″名所″の併列のようだ。振り出しが日本橋で、上がりが前年に開催された内国博覧会というのは、その意味で象徴的である。コマ画の多くは、海運橋―銀行というように、地名とその地を代表する名称の組み合わせで表現されている。新橋―鉄道館、品川―ステーション、駿河町―三井組などは、いうまでもなく開化の側であるが、向島―三めぐり、亀井戸―天神社などは従来からの名所を受けついだものである。猿若町と新富町は共に芝居であるが、猿若町は江戸以来の芝居町であるのに、新富町は1872(明治5)年に移転してきた新興の芝居小屋であった。下谷の三橋は、地名だけでいうなら特別に採りあげられるほどの名所ではないが、内国博覧会の時に設置された水汲風車によって開化の仲間入りをしている。そこで全コマの半数以上は開化からの取材となっている。(原島)
史料群概要
画像有