日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/05.交通・通信
01.絵画
05.交通・通信
東海道遊歴雙六
(1847~1852)
1847~1852
絵師:広重I 落款: 本名等: 版元:丸屋鉄次郎  通三丁目 
技法:錦絵 法量:487×714
数量:1 
37TA/00513
00792
解説:東海道五十三次という、きわめて一般的な道中双六を、ところどころで脇道にそれて周辺の名所などを辿る旅に仕立てた双六である。″遊歴雙六″と名づけた所以である。ここに挙げられたすべての場所を一度に回遊することはなかったろうが、ちょっと寄り道をすることは、近世後期になれば、実際に楽しまれていたであろう。この双六の遊び方を図面の右下に、″此双六は、上京のついで、立よるべき名所・古跡・神社・仏閣へ参詣の場所順路を書き入たれば、『此筋有所へふり留りにならば、しるし通りにわき道を廻″って、次の印で東海道に戻ると説明している。例えば、大森から川崎大師へ、神奈川の先から鎌倉・江の島へという工合で、箱根から湯本・宮の下の温泉を巡り、四日市の先から伊勢両宮や古市に寄る道順が設定されている。脇道にはいった場合は、元の場所に戻るのでなく、現実の道中と同様に脇道の出口に当る宿場へ出られる。掛川から分かれて森町や秋葉山を巡って新城へ抜けると御油の宿に出るようになっており、その間に袋井から吉田までの8宿をとばしている。ただし、それは8か所の脇道への入口で札が止った場合であって、8か所を通り抜けられれば、最短の53次で京都の上りに到達できるように作られている。脇道を含むすべての土地に添えられた挿画が、本格的な東海道の絵と違った面白さがある。(原島)
史料群概要
画像有