日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/04.建築・土木
01.絵画
04.建築・土木
東京第一名所 日本橋御模様替繁栄之図
明治6
1873
絵師:国輝II 落款: 本名等: 版元:版元伊勢兼   
技法:錦絵 法量:372×749
数量:3続 
37TA/00527
00807
解説:日本橋は江戸時代は言うに及ばず、明治初期においても東京の街の中心として、開化絵の題材となってきた(No.81など参照)。1872(明治5)年、その日本橋の掛け替えが行われた。木造のままであったが、洋風の欄干を備え、橋を車道と歩道に区切っていた。これによって増加する人力車と馬車に対応した。本図は南西から北東方向を望んでいる。「東京第一名所」と称するだけあって、多くの人々で賑わうさまが描かれている。 右端の煉瓦の建物は電信局。電信への取り組みは意外に早く、1869(明治2)年から着々と電信網が広げられ、1875(明治8)年には全国を網羅したという。ここに描かれる電信局の建物は1872(明治5)年に建設されたもの。電信線は日本橋の上を通って対岸に続いている。今日では街の景観を汚くする代表のように言われる電線だが、当時の人には目新しいハイテク装置に映ったことだろう。 3枚組だが、中央と右に対し、左の1枚は色版が減っており(対岸の魚河岸、石橋の水色)、後刷りを取り合わせたものかと思われる。(田島)
史料群概要
画像有