日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/05.交通・通信
01.絵画
05.交通・通信
新規造掛永代橋往来繁華佃海沖遠望之図
明治8
1885
絵師:国政IV 落款: 本名等: 版元:蔦屋吉蔵   
技法:錦絵 法量:367×708
数量:3続 
37TA/00556
00836
解説:隅田川に架かる永代橋の北から、下流である南方向を遠望している。永代橋は1875(明治8)年に木造で架け替えられた。この時期、浅草橋、江戸橋など石造の橋が開化名所になっていたが、隅田川ほどの大きな川では石造はコストが合わなかったようである。1887(明治20)年に吾妻橋が鉄橋となるまでは、隅田川の橋は木造のままであった。新しい永代橋は、本図を見てわかるように、馬車・人力車の増加により、歩道と車道が区切られていた。 現在の永代橋は、日本橋川が隅田川に合流する地点の南に架かっているが、当時は合流地点の北側に架かっていた。したがって、本図に見える右手に続いている細い川が日本橋川である。中央に見える島は石川島で、造船所、懲役所があった。佃島はその奥に隣接している。 本図は右の1枚が切りつめられているため、作者名が見えなくなっている。幸い『幕末明治の浮世絵集成』に同一の版の作品が掲載されており(No.80)、国政筆とわかる。(田島)
史料群概要
画像有