日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/10.地理
01.絵画
10.地理
京都名所 嵐山より三軒家を望む
明治28
1895
絵師:基春 落款: 本名等: 版元:古島竹次郎  大阪東区安土町三丁目十三番邸 
技法:錦絵 法量:188×255
数量:1 
37TA/00581-009
00886
解説:京都の西北にある嵐山の大堰川(桂川)に架かる渡月橋は古代に架設されており、都の名所として多くの人を集め詩歌の題材に取上げられたことも多い。ただ、架設場所はもう少し上流で、現在地に架け替えられたのは1606(慶長11)年のことで、角倉了以が施工した保津川の開削工事に伴うものであった。本図は川の東側下流から眺めたもので、橋の西岸には表題にある三軒屋がみえている。三軒屋は、雪月花の3軒からなる茶店であるが、近世に刊行された京都の案内書ではほとんど紹介されていない。1901(明治34)年刊の『京都新繁昌記』(『新撰京都叢書』第八巻所収)に″昔は藁葺の小亭なりしも、今は三層楼巍然聳えて、紳士貴女の来りて宴を開ける多く″とあって、明治以後の改造によって新たに注目を集めたことが、本図に採用された一因であろう。近くにある法輪寺の虚空蔵信仰は近世から根強いものであった。(原島) ≪「京都名所」≫についての解説はNo.581-01を参照。
史料群概要
画像有