日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/04.建築・土木
01.絵画
04.建築・土木
長崎水道之真景図
明治24
1891
絵師: 落款: 本名等:坪田一信 版元:坪田一信  長崎県長崎市江戸町六十八番戸 
技法:石版 法量:349×471
数量:1 
37TA/00662
01016
解説:長崎には、1673(延宝元)年に設置された上水道があったが、明治初年になると200年近くを経て老朽化が進んだことと、居留地在住の外国人からの要望に応じるために、近代的な上水道の布設が緊急の課題となった。しかし、工事には巨額な費用を必要とするため、工事が開始したのは1888(明治22)年であり、1891(同24)年3月に完成して、同年5月から配水を始めている。本図は、水源用として市内本河内に設置された貯水池を描いたものである。近代的な上水道の開設は横浜、函館に続いて長崎が3番目になるが、何れも開港地という共通点をもつのは決して偶然ではなかろう。なお、これに次ぐ上水道工事の実施は東京市であるが、長崎水道が完成した1891年に着手したものの、起工式は1893(同26)年10月となり、1898(同31)年12月に大部分の工事は竣工して一部の通水を始めたが、工事の落成は翌99年12月であった。この間に、1895(同28)年10月に大阪市、1898(同31)年8月に広島市が、東京市より先に上水道工事を完成させている。(原島)
史料群概要
画像有