日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TA
01.絵画/07.産業
01.絵画
07.産業
石川県金沢博覧場列品之図
絵師: 落款: 本名等: 版元:   
技法:錦絵 法量:352×669
数量:3続 
37TA/00671
01025
解説:本図には刊行年の明記はないが、画中の人物の風俗や出品物などから、1874(明治7)年6月に市内の巽新殿で開催された博覧会を描いたものである。金沢では1872(同5)年9月に美術工芸品展を開いており、本図の博覧会を契機として常設博物館を建設しようという気運がたかまり、1876(同9)年4月に兼六園内に開館している。本図の博覧会は、金沢の豪商木谷藤十郎らが組織した博覧会社が県庁に開催を要請したのを受けて、県主催の博覧会としたものであった。開催にあっては、県から中央の内務省に伺を立てており、内務省が認可と同時に同省が管理していた名古屋城の金鯱を出品した。本図の右下にその金鯱が描かれていて、出品物の中で注目された一品だったことを示している。他の出品物も、種類は違っても古器物に属するものがほとんどで、博覧会というよりも博物館の性格が濃かった。なお、作者の華亭は北陸地方の引札などに同じ署名を見出すので、同地の版画家であったのは間違いないが履歴などの詳細は不明である。(『石川県史』第四巻)。(原島)
史料群概要
画像有