日本実業史博物館準備室旧蔵資料
37TI
02.広告/16.不詳
02.広告
16.不詳
東京名所 海運橋五階造真図
明治5年6月
1872
出版人:伊勢屋兼吉||出版人住所:東京南槙町||画家:国輝
種別:錦絵||印刷様式:色刷 374×255/372×250/372×251
3枚続き
37TI/00110
01293
日本橋の兜町海運橋際に建設された、この和洋折衷の五階建の建物は、図中にあるように三井組ハウスとして三井家が建設しながら、強引な大蔵省の要請によって、国立第一銀行の店舗に変更されてしまう。敷地そのものと、維新の功績によって、明治4(1871)年2月に旧通商司の土地を、三井に払い下げられたものであった。その地を三井の東京大元方の拠点とするとともに、金融店舗(バンク)にしようとしてここに建設したものであった(『三井事業史』)。本図の〝東京三井組ハウス〟の部分には、別に〝三井組頭取 三井八郎右衛門〟以下の人名を列記した版もあるほどに、三井との所縁が深いものである。大蔵省の横暴に屈して、三井は駿河町へ移転を余儀なくされるが、一般人は、その後もこの建物を三井ハウスと俗称し続けた。(2003年度原島陽一客員教授作成)
史料群概要
画像有